株式会社国際協力銀行2019年度
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JBICの海外駐在員事務所の取り組みをご紹介します。

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01

New Delhi

大野 泰和
2008年入行
ニューデリー駐在員事務所

車両より牛の横断が優先される国。その首都であるニューデリーに1959年に設立されたニューデリー駐在員事務所では、インド・スリランカ・ネパール・ブータン・モルディブといった南西アジア諸国を管轄、50年以上にわたり現地の政府関連機関や民間企業とのRM(注1)・案件形成に取り組んでいます。

昨今、インド経済は「象の覚醒」といわれるほど、世界の関心を集めています。世界銀行によると今後のインドの経済成長率は平均7%台で伸びると予想されており、世界経済の牽引役を担うこととなります。また、2045年頃まで生産人口比率が上昇し続ける「人口ボーナス」の恩恵を受け、魅力的な消費市場の創出にとどまらず、豊富な労働人口を頼りに外資製造業の設備投資を促しています。雇用の場が広がり、高まる所得がさらなる消費を生み出し、経済成長を加速させる好循環が望めることから、この商機をつかむべく、今多くの目がインドに向けられています。

このような中、巨額な資金需要に応える金融力・公的ステータスを介した独自の交渉力を兼ね備えたJBICに対し、多くの期待が寄せられています。RMを通した情報収集、JBIC本店や現地の関係機関と連携しながら案件組成につなげていくプロセスは、グローバルビジネスの最前線に立つJBIC職員ならではの醍醐味と感じています。日本企業のインドへの直接投資等支援を目的としたインド財務省やインド準備銀行との金融規制等に係る協議、インドから第三国向け輸出支援等を目途としたインドの政府系金融機関であるインド輸出入銀行と共催でのカンファレンス開催など、政策金融機関としての立場を活かした取組みは大変やりがいを感じられるものとなっています。

また、内戦を経てインド洋経済圏の要所となりつつあるスリランカ、世界の屋根と称されるヒマラヤ山脈を擁すネパール、国民総幸福量世界一のブータン、観光立国であるモルディブにおいても、地の利を活かした各国政府機関などとの直接の協議は刺激的なものであり、稀有な体験となっています。

今後、高い経済成長が望まれる南西アジア地域において、JBICのプレゼンスを高めることが、長期的には日本の発展につながるものと信じ、責任を感じながらも使命感を持って日々の業務に取り組んでいます。

(注1) ビジネスパートナー間に良好で長期的な関係を構築するためのビジネス戦略手法

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02

Washington

植松 義裕
2003年入行
ワシントン駐在員事務所

世界一の経済大国、米国の首都ワシントンDC。名実ともに米国における政治の中心であり、世界銀行やIMFの本部を有するなど国際的にも大きな影響力を持っている都市です。ワシントン駐在員事務所が設立されたのは1960年。以降、国際経済社会の安定化支援に取り組むとともに、歴代の米国政権の政治動向についても追い続けてきました。

2017年1月のトランプ政権発足以降、日米関係は政府レベルでの経済対話などを通じ緊密さが際立っています。日米経済対話の中では、高速鉄道をはじめとする交通インフラ支援やエネルギー支援、第三国における質の高いインフラ整備の促進などが確認されましたが、プロジェクトの実現には多額の資金が必要となることから、JBICによる支援が期待されています。また、2017年11月には米国政府機関の海外民間投資公社(OPIC)との間で覚書を締結し、第三国において日米両国企業が参画するプロジェクトについて、JBICとOPICがお互いに協調して支援していくことで合意しました。

一方、世界における米国の立ち位置は変わりつつあります。トランプ政権がTPP協定離脱、NAFTA見直し、WTO批判、パリ協定離脱意向など、「アメリカ・ファースト」を前面に押し出した政策運営を行っている傍ら、中国は一帯一路構想における広域経済圏実現へ強い意志を示し、今後は米国と肩を並べ、さらには“世界のリーダー”として世界を牽引していくという意欲が垣間見えます。また、ロシアに関しても、イランやシリアの後ろ盾として中東地域におけるプレゼンスを高めており、グローバルなパワーバランスは大きく変わりつつあります。

今後、米国や国際社会とどのように向き合い、日本の対外経済政策の適切な実施を担う唯一の政策金融機関として、JBICがどのように関わっていくべきか。この激動の時代にワシントンDCという舞台で日々考えを巡らせることは、非常にやりがいのある仕事です。金融支援を通じ、日米関係に少しでも貢献していければと考えています。

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03

London

渡邉 麻
2011年入行
ロンドン駐在員事務所

2016年6月、英国民はEUを離脱するという決断を下しました。
学生時代に国際政治の授業でEUの設立経緯や通貨統合を含む金融政策統一への取組みなどを学びましたが、そのEUが大きな岐路に立つことになるこの時期に、駐在員として英国に居住することになるとは想像もしていませんでした。ロンドンのシティでは目下、シティが金融ハブとしての魅力を維持できるかどうか、また現在ヨーロッパの大陸諸国から労働ビザなしで働きに来ている多くの人々のステータスが、今後どう取り扱われるかといった点について関心が高まっています。英国は、シティの金融セクターとそれに関連して潤うサービス業が国の経済全体を支えており、EU離脱がシティの金融ハブとしての機能と魅力に与える影響については今後も注視していく必要があります。

私が勤務するロンドン駐在員事務所は、英国の他に、アイルランド、アイスランド、そして英・ポルトガル語圏のアフリカ諸国などを管轄しており、欧阿中東地域の統括拠点としての役割も担っています。

JBICが融資する案件は、資源、インフラ、製造業など多岐にわたりますが、案件組成段階において、各案件の重要性や将来性、そして発現し得るリスクなどを深く理解するためには、その国の産業政策ひいては国家全体の長期開発計画について理解する必要があります。特にインフラ案件など政府が主体となる大規模な案件については、各国の長期的な国家設計を基礎に案件が計画されているため、案件組成の支援段階において、その国がどのような状況にあり、将来の国の姿をどう設計しようとしているのかを知る必要があるという点は、英国においてもアフリカ諸国においても共通しています。

東京よりも案件所在国に近い位置にいるという地の利を活かし、管轄諸国の情報を積極的に収集して理解を深め、各国政府を含む現地の事業主体となる人々との関係を構築し、案件組成支援に役立てることが、駐在員生活の目標となっています。

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04

Singapore

山崎 淳
2014年入行
シンガポール駐在員事務所

私が勤務するシンガポール駐在員事務所では、シンガポールとその隣国のマレーシアに加えて、豪州やニュージーランドを含むオセアニア地域、バングラデシュ、台湾などを管轄しており、アジア大洋州地域の統括拠点としての役割も担っています。

上記のとおり、シンガポール事務所が管轄する国々は、地理的に離れているだけでなく、国ごとの経済発展の度合も、各国政府が抱える政策的な課題も大きく異なることが特徴として挙げられます。また、その結果として、各国で動いているプロジェクトも、各プロジェクトにおける日本及びJBICへの期待も多種多様です。

例えば、電力セクターでは、豪州や台湾などの先進国においては、環境負荷の少ない再生可能エネルギーを活用した発電プロジェクトが次々と進む一方、今後急速な経済成長が見込まれるバングラデシュなどの新興国では、足許で逼迫する国内電力需給への対応として、ガスや石炭による従来型の大規模発電プロジェクトが急ピッチで進んでいます。また、交通セクターでは、新興各国での都市内鉄道プロジェクトや高速鉄道プロジェクトが進み、資源セクターでは、豪州を中心に各種資源開発プロジェクトが着々と進行中です。

シンガポール事務所では、各管轄国における課題や各種政策の方向性、個別プロジェクトの進捗などに係る調査に加えて、実際に現地に赴いての各国政府や現地関係者との直接の意見交換などを通じ、現場だからこそ感じられる各管轄国のニーズを踏まえた案件組成に向けた取組みを行っています。異なる課題に直面する各管轄国への対応について、それぞれの状況に応じて深掘りしつつ、ときに比較検討しながら、JBICとして何ができるか、何をすべきかを考えて業務に従事できることが、駐在員業務の面白みの一つと感じています。

2016年7月にシンガポールに赴任以降、各国政府を含む現地の方々から、実際の声や様々な問題意識を伺う機会に恵まれています。こうした現場の機微を捉え、期待に応えられるよう、しっかりと知識をつけて前向きに、今後も業務に取り組んでいきたいと思います。