株式会社国際協力銀行2018年度
新卒採用情報

PROJECT

JBICのプロジェクト

Project 03

英国の高速鉄道計画に対する
プロジェクトファイナンス

OUTLINE

プロジェクトのアウトライン

JBICは2014年4月、㈱日立製作所(日立)が出資する英国法人との間で、英国都市間高速鉄道計画(同計画)のうち、East Coast Main Lineを対象としてプロジェクトファイナンスによる貸付契約(注)を締結しました。本融資は、同計画のGreat Western Main Lineを対象に2012年7月にプロジェクトファイナンスによる貸付契約を締結したフェーズ1に続くものです。

PROFILEプロフィール

福岡 浩司
インフラ・環境ファイナンス部門
運輸・通信事業部 第1ユニット
ユニット長(当時)
畑 迪伸
インフラ・環境ファイナンス部門
運輸・通信事業部 第1ユニット
副調査役(当時)
STORY 01

インフラビジネスの
海外展開のモデルとして

 本件は、日立が出資する英国法人が車両基地整備を行い、East Coast Main Lineの鉄道運行事業者に対して約30年間の車両リース及び保守サービスを提供するために必要な資金をポンド建てで融資するものです。また、本件は、日本企業が車両保守サービスという形で長期的にインフラ事業を海外で展開するものであり、日本政府が進める「日本再興戦略」等の政策に合致し、インフラビジネスの海外展開のモデル事例とされています。
 本件は、2012年7月に貸付契約を締結したフェーズ1の後、英国運輸省が車両追加発注に関して検討を続けた結果、2013年夏に当初計画より270両多い497両の追加発注を決定。その後、具体的なストラクチャーの検討が始まりました。

工場正面全景

STORY 02

限られた時間の中で融資契約締結へ

福岡

 フェーズ2におけるプロジェクトファイナンス組成上のポイントは、タイムリミットが決まっている中で、いかにスムーズにストラクチャーに関する関係者間の協議を終わらせ、融資契約を締結できるかでした。
 フェーズ1の貸付契約締結後、英国政府が金融危機の教訓も踏まえ、インフラプロジェクトの組成をスムーズに進めるための政府支援の枠組みを作りました。フェーズ2では、その支援について英国政府、スポンサー、JBIC等の間で協議を行ったため、多大な時間を要しました。ファイナンスの組成開始からタイムリミットまでに残された時間は少なかった上、プロジェクト全関係者の拠点がロンドンであることに対して、JBICだけが東京中心に関係者との調整を行うので、時差の問題などもあり、コミュニケーションには非常に苦労しました。

STORY 03

雇用効果で地域経済にも貢献

 それでも、4月15日には無事、契約を締結しました。同計画は今、本格的な実行段階へと向かっています。2016年からの生産開始に伴い、現地に新設される工場では700人余りの新規雇用が生まれており、日本企業による地域経済への貢献が高く評価されています。また、新型車両は輸送キャパシティが大きく、一層のエネルギー効率化も期待されています。
 JBICが日立の鉄道事業への参画をポンド建て長期資金により支援することは、民間資金活用による社会資本整備を積極的に進めてきた英国における日本の産業の国際競争力の維持・向上に貢献します。また、今後も車両更新需要の拡大が見込まれる英国において、日本企業のビジネス機会創出にもつながるものです。さらに、JBICが、英国政府の最重要プロジェクトの1つと位置付けられている同計画に対して、フェーズ1と一体的に支援する本融資は、日本と英国の経済関係強化に貢献することも期待されます。

(注) 本融資は、(株)三菱東京UFJ 銀行、(株)三井住友銀行、(株)みずほ銀行、三井住友信託銀行(株)、三菱UFJ信託銀行(株)、ソシエテジェネラル銀行、クレディ・アグリコル銀行、ロイズ銀行、香港上海銀行および欧州投資銀行( E I B )との協調融資であり、協調融資総額は約2 0 億ポンド( J B I C 分: 8 . 6 億ポンド限度)です。

Project 01

フリーポートLNGプロジェクトの
LNG輸送船調達に対する
プロジェクトファイナンス

Project 02

台湾における石油化学事業に
対する出資

Project 03

英国の高速鉄道計画に対する
プロジェクトファイナンス

Project 04

J-MRVで温室効果ガスの
排出削減量を「見える化」する

Project 05

プロジェクトはどのように組成されるか
~融資検討から融資契約調印まで~