株式会社国際協力銀行RECRUITING SITE

JBICでの“はじめて物語”

JBICの職員は、若手のうちから様々な分野での経験を積み、それぞれの分野でプロフェッショナルへと成長していく。
ここでは、入行後、職員が“はじめて”担当した業務やプロジェクト、異動の中で感じた様々な思いや成長、その経験から得た教訓などについて語ってもらった。

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STORY 01

これまでに学んだ教訓を活かし
立ちはだかる難題に挑戦する
はじめてのM&A案件への取組み

宇都宮 俊夫

入行7年目の9月から2年間、宇都宮 俊夫は三菱UFJ銀行ニューヨーク支店で働いていた。
入行後、融資や審査などの業務を担当し、初めて経験した海外出向。そこで担当したのはデリバティブマーケティング。制度金融を扱うJBICでは経験できない市場業務を海外で体験した宇都宮に帰国後に待ち受けていたのは、日本企業による過去最大の海外M&A案件だった。
それは宇都宮にとって、出向で得た知見を活かす最初の機会であり、入行後、初めて経験するM&A案件でもあった。求められたのは、プロジェクトチームのリーダーとして顧客の期待に応えた形で融資承諾を実現すること。だが、与えられた時間はわずか3か月。前例のない巨額の企業買収案件にこれまでの経験が役立つのか。
タイムリミットが近づく中で、宇都宮の底力が試される。

宇都宮 俊夫
2010年入行
産業投資・貿易部
総合職
CAREER

2010年 外国審査部
2012年 財務部
2014年 電力・新エネルギー第1部
2016年 出向(株式会社三菱UFJ銀行ニューヨーク支店)
2018年 産業投資・貿易部

入行して経験した「はじめて」の出来事は枚挙に暇がありませんが、海外出向直後に経験した「はじめてのM&A案件」は最も印象に残っているものの一つです。出向を通して得た知見を活かせる最初の機会となったからです。
本件は日本企業による海外M&Aとしては過去最大の規模であり、買収企業の社運をかけたものでした。一方で、本件の舞台となった医療セクターは、JBICでの組成実績が少なく、知見も乏しい分野。加えて、私自身も出向前にソブリン案件やプロジェクトファイナンスの経験はあったものの、コーポレートファイナンス案件を担当するのは本件が初めてでした。そうした中で、入念なDue Diligenceと融資契約交渉を同時並行で進めながら、多様な関係当事者の意見を取りまとめ、戦略的な案件形成を短期間で実現することが求められました。

こうした難題を前にしても、私には高揚感や適度な緊張感はあれど不安はありませんでした。これまでにJBICや出向先で経験してきた様々なことがシナプスのように有機的に繋がったことで、自身の立ち位置を俯瞰的・大局的に捉えられるようになり、精神的な余裕を保てたからです。そのため、どこかで壁に突き当たっても必ずリカバーできるという気持ちのゆとりがありました。
実際、本件でも顧客、協調融資銀行、財務アドバイザー、弁護士事務所など、多様な関係当事者の要望や期待などが日々変化し、顧客の満足するスケジュールで融資承諾を実現することが危ぶまれる場面も少なくありませんでした。そうした中でも、最終的には顧客の期待に応えることが出来たのは、これまで培ってきた様々な知見から、関係当事者それぞれの考えや行動原理を読み解き、立場・主張が異なる相手とも粘り強く真摯に対応することで、最終的には双方にとってwin-winとなる落としどころを探れるよう、俯瞰的・大局的に自身の考え・行動を捉えられるようになったからだと考えています。

また、出向先での経験を通して得た、様々な階層レベルでのリスクシェアリングという発想も本件で役に立ちました。出向先では、各分野の専門家がそれぞれの強みをうまく組み合わせることで、より大きな相乗効果を生み出している様を目の当たりにしました。これまでの私は全ての課題解決を自分自身で図ろうとするあまり、全体最適への意識が軽薄になりがちだったように思います。自分だけで出来ることには限界があり、寧ろ、関係当事者の得手不得手を相互に補完し合いながら効率的に協働し、広義の意味でのリスクシェアを図ることが、とりわけ時間制約があるプロジェクトを成功に導く上で重要であると、改めて痛感したのです。そしてそれは個々人、組織など、様々な階層レベルにおいても同様であり、政策金融の担い手として真の民業補完を実現する上で不可欠な視点でした。概念的には頭で理解していたつもりでしたが、その重要性を自らの実体験に紐づけて咀嚼できたことで、具体的な行動に移せるようになりました。本件においても、チームメンバーや行内外のサポートを適時適切に得ながら、一つひとつの課題解決を図ったことがプロジェクトの成功に繋がったのだと確信しています。
今後も幅広い経験を積むことで自身の判断軸を確立しつつ、より高次の次元で俯瞰的・大局的に事象を捉えながら臨機応変な対応ができるよう、精進していきたいと思います。

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STORY 02

新人時代に学んだ「担当者」の重み
はじめての融資案件担当

高松 航平

これは面白そうだ……
入行1年目、「はじめて」融資案件を担当することになった時、高松 航平はそう思った。その案件は、とあるロシア企業向けのプラント輸出。日本企業の輸出サポートはJBICの支援メニューの一つだが、ロシアの民間企業向け案件としてはJBICで「はじめて」。まさに2つの「はじめて」が重なる中でのスタートとなった。
見るもの聞くもの全てが新鮮に映る仕事は、たしかに高松の好奇心を奮い立たせたが、一方で、顧客からの初歩的な質問にも答えられないなど、担当者としての役割が果たせないことに悩む日々。さらに、融資契約調印後も想定外の事態が起きて対応に追われることとなった。結果として担当者の重みを実感する最初の機会となった。
高松にとってはこれまでのJBIC人生で最も印象に残る案件である。

高松 航平
2013年入行
社会インフラ部
総合職
CAREER

2013年 産業投資・貿易部
2015年 IT統括・与信事務部
2017年 船舶・航空宇宙部
2018年 社会インフラ部

入行後、産業投資・貿易部へ配属されてまもなく、ロシア企業向けプラント輸出案件の担当となりました。融資承諾までの期間は先輩職員のサポート・副担当という形で、融資承諾後は主担当として案件管理を担いました。
この案件は、ロシア企業が日本からアンモニア製造プラント設備を購入するための資金を融資するというもので、民間金融機関を含めた協調融資総額は約4億400万米ドルという大型案件。政府や金融機関を除くロシア民間企業向けの融資はJBICでは初めてでしたが、担当になった当初はまだその本当の意味も分からず、ただ「面白そうだな」とやる気だけがみなぎっていました。ところが、蓋を開けてみると次々と問題に直面することになったのです。

例えば、融資承諾前に貸出スキームを検討する際には、ロシアの法制度とJBICの貸出ルールとの間に齟齬があり一時は案件自体の存続が危ぶまれたり、融資契約調印後には、欧米諸国の対露制裁が発動され、協調融資銀行の融資が制裁対象になりうる局面があったりと終始気の抜けない日々が続きました。最後に無事に貸出実行できた時の安心感は今でも忘れられません。
そもそも案件担当者の一番の役割は、案件に関わる様々な関係当事者間の要望や利害の調整ですが、当初は初歩的な問い合わせにも答えられない、相手の立場や言葉の背景が読めず、行内での調整にも時間がかかるなど、担当者として力が全く発揮できず、悩むことも多くありました。それでも、知らないことは自分で徹底的に学び、難題に直面した時は先輩・上司と一緒に知恵を出し合い、モスクワ駐在員事務所にも協力を仰いで解決策の検討を重ねました。この案件を最後まで任せてもらえたことで徐々に自信をつけていくことができたと思います。

こうして入行直後から案件を担当する中で、自分の頭で考えて行動し、結果を得るプロセスの楽しさや達成感を味わえたこと、同時にJBICの役割や存在意義の大きさを実感できたことは非常に貴重な経験でした。その意味で、この経験が私の融資担当者としての原点になっていると思っています。
今、私は手元に二つの文書を大切に保存しています。一つは入行後初めて書いた本件顧客との面談記録。私がドラフトした文章を先輩がチェックしたものですが、ほぼ全て赤字で修正されたもので、初心を忘れないよう大切にしています。もう一つは「はじめて」の案件の承諾後、ロシア企業のCFOから頂いた感謝のレター。時にはハードな交渉もした相手でしたので、これを頂いた時は本当に嬉しく、達成感もあったことを覚えています。
本当に面白かった。「はじめて」の案件は、私にとって心からそう思えるとても大切な経験になりました。

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STORY 03

6年目の挑戦。
更なるステップアップを目指して
はじめての異動

小泉 彩織

入行6年目の春。小泉 彩織は自ら希望して、5年間在籍した財務部から融資担当部の産業投資・貿易部へ異動した。
財務部ではバックオフィスの業務職としての仕事やJBICという組織について一通り理解を深め、自信を持てるようになっていたが、その一方で、対顧客ビジネスの分野に身を置いて、自分がまだ知らない融資担当部における業務職の仕事やJBICの他の側面における知識や経験を通して、自分を成長させたいという気持ちが高まっていたからだ。
求められる知識・スキルも全く異なる融資担当部門への異動。2018年6月、小泉は自己成長への思いを実現すべく、JBICでの第2のスタートラインに立った。
果たして、6年目の挑戦は小泉をどう変えたのだろうか。

小泉 彩織
2013年入行
産業投資・貿易部
業務職
CAREER

2013年 財務部
2018年 産業投資・貿易部

入行後5年間財務部で勤務し、出納や口座管理、資金繰りをはじめ、様々な財務取引やシステム関連業務などを経験しました。6年目を迎えた頃、新しいことに挑戦したい気持ちが高まり、次は融資の仕事について勉強したいと考えて希望したところ、その機会を得ることができ、融資担当部の一つである産業投資・貿易部へ異動となりました。融資担当部門へ来てみると、そこには同じ会社でありながら全く異なる業務があり新鮮に感じる一方、ユニット内で何が起きているのかを把握することに毎日が必死でした。例えば、財務部では課やチームの全員で問題を共有し解決していく場面が多かったのに対し、融資担当部ではそれぞれの案件担当チームを中心に物事が進むため、業務職は自らアンテナを高くして案件担当者の動きをフォローしていかなくてはなりません。ただ、異動直後は、融資担当部の業務知識がないままではアンテナの張りようもないので、とにかく資料をたくさん読む、分からないことを積極的に先輩や周りの方に相談するなどして融資業務を理解するように努めました。

しかし、突然の依頼などに素早く反応することができず、自分を不甲斐なく思う場面も多々ありました。特に、顧客からの依頼への対応においては的確性とスピードが求められるのですが、自身の経験の浅さから、両者のバランスを上手にとることが難しかったのです。もちろん、業務職を中心とした周りの方々からは温かく丁寧なサポートをいただけるので安心なのですが、私としては周囲に甘えることなく、それぞれのプロフェッショナルな仕事ぶりを見て、一つでも多くのことを吸収することを心掛けています。

異動から半年が経った先日のこと。部内で、借入人の期待に応えるべく、総合職を中心に行内の複数の部署を巻き込んだ、難しいM&Aの交渉・調整を行う場面がありました。結果的に関係者の協力のおかげで無事、融資を実行することができましたが、改めてJBICの業務は多くの関係各部の連携があって成り立っているということを実感しました。またこの時、私も文書管理などのバックアップ業務に携わる中で、こうした行内の連携にも業務職として細やかなサポートを通じて貢献していけるよう、他部門の業務への理解を深めるとともに、普段の業務の中でも良好なコミュニケーションを意識しようと思いました。
初の異動でバックとフロントの両部門を経験し、JBIC全体の業務の流れをより明確に捉えられるようになったことで、自分の視野が広がり、知見が深まっています。そしてこの感覚こそ、私が望んだキャリアのステップアップなのだと感じています。