学生時代の留学経験から、日本企業のプレゼンスを高める仕事に就きたいと考えてJBICに入行した箕浦健。社会インフラ部では米国の国担当を担い、地球環境保全分野などにおける日本企業の海外進出の促進を目的とした、カリフォルニア州政府との覚書締結に携わりました。その中で、政策金融機関としてのJBICの特異性を改めて感じたと言います。昨年初めての異動を経て、エクイティ・インベストメント部で事業出資の業務に挑戦する日々や、その中で得られる成長、プライベートの過ごし方を聞きました。
私は学生時代、国際金融論を専攻していました。さらに学びを深めたいと米国に留学した際、海外から見た日本企業について深く考えさせられました。「日本企業は世界に誇れる優れた技術をたくさん持っているのに、世界での存在感がまだまだ薄いのではないか」という思いから、日本企業の海外進出を金融面で支援する仕事に就きたいと考えてJBICに入行しました。
入行後は、社会インフラ部で鉄道セクターの融資案件を担当。同時に国担当として米国を担当していました。こうした中、地球環境保全分野を含む幅広いセクターの日本企業の海外進出を促進するために、カリフォルニア州政府と覚書を締結することになりました。当時は入行2年目でしたが、覚書素案の作成から、先方からの提案内容の精査、締結の式典に至るまで一貫して携わることができ、無事に覚書を締結できたときには大きな喜びを感じました。また、政府機関同士の対話という文脈において、政策金融機関としてのJBICの特異性を改めて感じることができました。
現在はエクイティ・インベストメント部で事業出資に携わっています。既に出資を実行している既往案件の管理業務では、米国・カリフォルニア州の水素ステーション案件やフィジーの電力案件などを担当。出資先企業や共同出資パートナー企業と案件の進捗について意見交換をしたり、行内資料などを作成したりしています。また、新規案件の組成に向けて、共同出資パートナー候補企業と日々対話を重ね、出資先候補企業のデューディリジェンス(企業価値・リスクなどの調査)を行うのも私の役割です。
入行当初は、新人に与えられる業務の幅広さと、その中で要求される知識量の多さに圧倒されました。しかし、面倒見の良い上司や同僚による丁寧な指導の下、一つひとつの作業を懸命にこなしていく中で、徐々に作業の全体像が見えるようになってきたと思います。理論を学ぶことはもちろん大切ですが、実際に国際金融の実践の場に身を投じ、体当たりしてみなければ分からないこともあるはずです。挑戦の日々の中で、着実に成長できているのを実感できることはJBICの魅力だと思っています。
休日は旅行に出掛けてリフレッシュするのが私の楽しみでしたが、今はコロナ禍の影響でそれが難しくなってしまいました。そこで、同期の職員や友人と近場に出掛けたり、犬と過ごしたりする時間を大切にしています。また、運動不足解消のためにゴルフも始めました。最近は、以前から触れる機会があった茶道のお稽古にも通っています。お手前の最中は、他のことをあれこれと考えることなく集中できるので、自分にとっては心を整えるための大切な時間です。
今後も毎日のメリハリを大切にしながら、出融資担当部門を中心に幅広い分野で研鑽を積みたいと考えています。機会があれば、海外経験を積める留学などにも挑戦したいです。その過程で、金融や会計といった分野で高い専門性を身につけつつ、JBICが社会に対して果たすことのできる役割を理解し、時代の潮流をいち早く察知して動けるような人材に成長していきたいと思います。