VISION

日本の力で未来を築く「羅針盤」として

JBICは2021年6月に第4期中期経営計画を策定し、今後10年先を見据えたあるべき姿として、「海図なき世界情勢の中で、日本の力で未来を築く『羅針盤』でありたい。」という中長期ビジョンを定めました。職員一人ひとりが、日本の力で未来を築く「羅針盤」として活躍・成長していくことが期待されています。

第4期中期経営計画
(2021〜2023年度)について

現在、日本を含む多くの国・地域では、引き続きコロナ禍が経済に大きな影響を及ぼしている状況であり、同時に、ポストコロナを見据えた世界的な復興に向けて、産業・社会の構造的な変革の必要性が明確になっています。国際社会では、気候変動問題に対処するための円滑なエネルギー移行の実現や包摂的で持続可能な開発・成長の達成に向けた意欲的な取組みが急務とされています。また、産業界では、新常態における消費ニーズや地政学リスクの高まりを視野に入れ、グローバル・サプライチェーンの見直し・最適化への動きが続くと同時に、急速なデジタル化・イノベーションの進展に適応するための国際的な連携が模索されています。

こうした課題に対処するため、JBICは2021年6月に第4期中期経営計画(2021~2023年度)を策定しました。不可逆的に進展するエネルギー変革の動きを踏まえ、我が国企業による新たなイノベーションの普及やグローバルなエコシステムの形成、ホスト国による実効性あるエネルギー移行や社会的課題への対処など、グローバル・アジェンダ(地球規模課題)への取組みを重点取組課題の一つとして掲げました。また、新型コロナ危機対応緊急支援と並行して、日本企業によるグローバル・サプライチェーンの再構築・強靭化やデジタル変革を見据えた海外投資を積極的に支援することを盛り込みました。

また、2021年10月にはサステナビリティ実現に向けた強いコミットメントを示すべく、ESGポリシーを策定するとともに、とりわけ国際経済社会にとって対応が急務となっている気候変動問題への対応方針について公表しました。

中長期ビジョン(ありたい姿)の設定

「国際ビジネスの最前線で、日本そして世界の未来を展きます。」という企業理念の下、今後10年先を見据えたあるべき姿として、「海図なき世界情勢の中で、日本の力で未来を築く『羅針盤』でありたい。」という中長期ビジョンを掲げました。第4期中期経営計画では、こうしたビジョンの下、SDGs・脱炭素社会の実現に向けたイノベーションや不可逆的に進展するエネルギー変革(Energy Transformation)・デジタル変革(Digital Transformation)を見据え、「変革の時代の羅針盤」をテーマに、6つの重点取組課題を設定し、その下に17の取組目標を置いて、それぞれの目標の達成に取り組んでいきます。

JBICの中長期ビジョン

海図なき世界情勢の中で、日本の力で未来を築く「羅針盤」でありたい。

ピンチインで拡大

重点取組課題と取組目標

業務分野

1. 国際経済社会の持続可能な発展に向けた地球規模の課題への対処

  1. ① 脱炭素社会の実現向けたエネルギー変革への対応
  2. ② 社会的課題の解決に資する事業に対する支援

2. 産業・社会構造の変革下における我が国産業の国際競争力強化支援

  1. ① 国際的なサプライチェーンの強靭化・再構築への対処
  2. ② デジタル変革等に向けた我が国企業のM&A・技術獲得への支援

3. 質の高いインフラ海外展開に向けた戦略的取組の推進

  1. ① 我が国企業の強みを生かした海外インフラ事業への参画に対する支援
  2. ② 多国間連携・国際金融機関等との連携の推進

4.経済情勢の変化に即応した政策金融機能の発揮

  1. ① コロナ禍の影響を受けた海外事業に対する機動的対応
  2. ② 政策的重要性の高い国・地域に対する戦略的取組
  3. ③ 中堅・中小企業支援を含む政策金融機関としての業務の着実な実施
  4. ④ 政策金融としてのリスクテイク機能の強化
  5. ⑤ 民間資金動員の更なる推進

組織分野

5. 外部環境の変化に対応する業務体制の整備

  1. ① ビジネス環境・顧客ニーズの変化に即した業務体制の整備
  2. ② 金利指標改革への適切な対応
  3. ③ ウィズコロナ/ポストコロナ下における適切かつ効率的な審査・与信管理

6. 新常態に対応する効率的な組織運営

  1. ① 新常態に対応するデジタル環境の整備
  2. ② 多様な職員の能力と活力を引き出す人材育成と働き方改革の推進
  3. ③ コンプライアンス態勢の実効性強化