PLAN

第5期中期経営計画
(2024~2026年度)を策定

現在、国際情勢は、ロシアのウクライナ侵攻、先進国とグローバルサウスの関係性の変化、インフレ・債務コスト増等による国際金融環境の不安定化、エネルギー・食料問題を含む経済安全保障に対応したサプライチェーンの再構築といった歴史的・構造的な変化と課題に直面し、より一層不確実性を増しています。また、気候変動問題への対処は、引き続き国際社会の喫緊の課題ですが、脱炭素化社会の実現と持続可能な経済成長の両立にあたっては、革新的な技術によるブレークスルーが必要不可欠となっています。

JBICはこうした諸課題の解決に向けて、今般、2024~2026年度を対象とする第5期中期経営計画を策定致しました。本中期経営計画では、様々なステークホルダーと共に、世界共通の課題であるカーボンニュートラルやホスト国の抱える社会課題を達成・解決し、持続可能な未来を実現することを重点取組課題の一つとして設定しました。また、2023年4月のJBIC法改正による機能強化を通じ、エネルギー安全保障の確保やサプライチェーンの強靱化に向けた取組や、革新的技術・新事業の展開やスタートアップ企業への積極的な支援を行うことで、我が国産業の創造的変革を後押しします。加えて、多国間連携の推進や特別業務を含むリスクテイク機能を通じ、JBIC独自のソリューションを提供することで、我が国の対外経済政策の構築・実現にも貢献します。

国際社会が多軸化・複雑化する中、JBICならではのグローバルネットワークや多様な金融ツールを駆使し、従来以上に民間資金動員を推進しながら、本中期経営計画に基づく取組を進めることで、日本と国際経済社会の健全な発展に貢献していきます。

中長期ビジョンについて

「国際ビジネスの最前線で、日本そして世界の未来を展きます。」という企業理念の下、今後10年先を見据えたあるべき姿として、第4期中期経営計画より「海図なき世界情勢の中で、日本の力で未来を築く『羅針盤』でありたい。」という中長期ビジョンを掲げております。こうしたビジョンの下、第5期中期経営計画では、諸課題の解決に向けて、『「先導」と「共創」:世界の課題解決を「先導」する。未来を「共に創る」。』をテーマに、4つの重点取組課題を設定し、その下に11の取組目標を置いて、それぞれの目標の達成に取り組んでいきます。

歴史的・構造的変化

カーボンニュートラルと
経済成長の両立
エネルギー安全保障の重要性

先進国とグローバルサウス
との関係性の変化
国際社会の多軸化の進行

サプライチェーンの分断
デリスキングの
重要性の高まり

インフレと
債務コスト増など
国際金融環境の変化

生成AIに象徴される
DX普及や革新的技術の
開発・実装とクリーン電力
確保など新たな課題への対応

我が国の労働市場の変容・
人口減少を踏まえた
「人への投資」の進展

第5期中期経営計画のテーマ

「先導」と「共創」:
世界の課題解決を「先導」
する。未来を「共に創る」。
Navigate toward and Co-
create a Valuable Future

重要取組課題と取組目標

案件例:アラブ首長国連邦におけるアンモニア製造・販売事業に対する融資

01持続可能な未来の実現

  • カーボンニュートラルと経済発展の統合的実現への貢献
  • ホスト国との協働による社会課題解決への貢献
  • サステナビリティ経営の責任ある実行
案件例:ブラジル連邦共和国法人Vale S.A.に対する融資

02我が国産業の強靭化と
創造的変革の支援

  • 我が国のエネルギー安全保障の確保、国益に資する戦略的なバリューチェーン/サプライチェーン強靱化及び先端的産業基盤整備への支援
  • 革新的技術・事業の展開支援
  • グローバルに活躍する中堅・中小企業の海外展開支援
案件例:ドイツ連邦共和国法人Eavor Erdwärme Geretsried GmbHが実施する地熱発電及び地域熱供給事業に対するプロジェクトファイナンス
(出典:中部電力ウェブサイト)

03戦略的な国際金融機能の発揮による
独自のソリューション提供

  • 我が国の対外経済政策の構築・実現に貢献する案件への支援
  • 戦略的な情報分析を通じた独自のソリューションの提供
取組事例:執務スペースへのグループアドレス制の導入

04価値創造に向けた
組織基盤の強化・改革

  • 人的資本経営の実践
  • DXによる業務効率化・業務推進基盤の整備
  • エンゲージメントの高い組織づくり・組織の基盤強化と安定・効率的運営

2026年度新卒採用

ENTRYMY PAGE